雑感

ICCサミット FUKUOKA 2024 振り返り①

先輩よりご縁をいただき、2/20(火)から3日間ICCサミット FUKUOKA 2024に参加しております。

たくさんのインプットによる気づきがあったので、振り返りを残しておきます。

ICCサミットの詳細はこちら

ICCサミットはカンファレンス会場で行う「カンファレンス」、カンファレンス会場以外で行う特別体験プログラム、そしてホテル(旅館)を貸し切って行う夜間のテーマ別ディスカッション企画「Co-Creation Night)の大きく3つのプログラムで構成されています。
Industry Co-Creation ® (ICC) サミットは、「ともに学び、ともに産業を創る。」ための場です。毎回400名以上が登壇し、総勢1,200名以上が参加し、参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。イベントやカンファレンスというとお祭りのようなイメージを持つ方もいますが、ICCサミットはとてもとても真面目なイベントです。一生懸命にやっています。挑む人を応援しています。「全員対等、全員真剣」を目指しています。だから何かに一生懸命に取り組んでいる人に参加してほしいと思っています。ともに学び、ともに産業を創りましょう。

 

1日目は、11時頃に会場に到着したため、最初のセッションには残り30分間だけ参加できました。

人間を理解するとは何か。

登壇者は、医学博士の石川善樹さん、腸内デザイン学専門の福田真嗣さん。
薬学博士でリバネス創業者の井上浄さん、そしてICCのコピー(ICCスタンダート)を考えた中村直史さんでした。

腸内デザイン推進企業であるメタジェンの福田さんからのパワーワード。

人間はガンダムで、腸内細菌はアムロ。
これは、衝撃的表現でしたね。うまく表現されているなあと。

つまり、

我々人間は、腸内細菌の乗り物でしかない。腸内細菌の作用によって、人間の外見や臓器は左右されるということ。
そして、いわゆる老いというのは、腸内細菌が衰えてきていることに影響されていると。
その腸内環境は、遺伝的影響よりも長期的な環境要因に大きく左右される。
腸内環境を良くするためには、食習慣や生活習慣を見直すことが大切。

コピーライターの中村さんは、立川談志さんを主な例に出しながら、老いを違う観点で表現されていました。

立川談志さんは、1936~2011まで活躍された落語家のレジェンド。(初めて聞いた人でした。)
NHKの笑点を立ち上げ、初代司会者を努めていた人でもあるんですね。

立川談志さんは、落語とは人間の業の肯定である。という言葉を残されています。
業とは、人間のもつあらゆる側面。喜び、悲しみ、ろくでもなさ、のこと。
つまり、人間の業(前向きな感情も後ろ向きな感情も)をまるっと受け入れ、肯定していくのが落語であり、自分の生き様であると。
晩年、声がでなくなって(喉の癌だったそう)も、瀕死になりながら舞台に立ち続けた理由も、この信念からがあったからこそなのかな。

生物学的に人間を理解し、老いることを抑制する探求。
文化人類学的に人間を理解し、そもそも人間を理解するとは、老いることとはを考えること。
サイエンスと抽象度高い哲学の話がなされていたセッションでした。

セッションを終えて、自分が70代とかになったとき、どういう状態でありたいのかに頭を巡らせていました。
体力面は衰えていくだろうし、思考の柔軟性も落ちているだろうな。
一方で人生の経験値は重ねていて、それが良くも悪くも自分の考え方や他人とのコミュニケーションに影響を与えている状態。
僕が70代の時は、これから40年後、医学が発達して、いまの前提条件とは違くなっているのかもしれませんね。
明確にこういう状態になっていたい、こんな仕事をしていたいなどは、正直ふんわりとしたイメージしかありませんね。

その中でも、明確なのが、以下。

・自分がかっこいいなあという佇まい
・目の前の人をまるっと受容する力
・やりたいことがたくさんある状態(好奇心を失ってない)

40年後の目標みたいなものを解像度高いほど実現が高まりそうという論者の意見もわからなくもないですが、
最近は、大きな指針だけもって、ゆらゆらと流される生き方も素敵なのかなとも思っています。

立川談志さんに興味をもったので、本を読みながら、ゆったり考えてみたいと思います。