雑感

仲間のいいところを見つけるコツ

仲間へのポジティブフィードバックについて考えたこと

仲間の仕事に対して、賞賛や良い評価をきちんと伝える。
その「ポジティブフィードバック」について、改めて考える機会がありました。

まず、大前提として大切なのは、「心のあり方」だと思っています。

良いフィードバックを届けるために、以下のような気持ちを持っていることが、とても大切だと感じます。
•相手の成長を心から願っているか
•相手にちゃんと関心を持てているか
•気恥ずかしさを乗り越えて、率直に伝える覚悟があるか
•「できて当たり前」と思わず、丁寧に見ることができているか

この“心構え”を持ったうえで、ようやく「伝わるように伝える」ことができます。

ある後輩との会話の中で、「関心を持っても、どうやって賞賛すればいいか分からない」と相談されました。

確かに、相手の仕事を観察して良いところを見つけるには、ある種の訓練が必要かもしれません。
うわべだけの賞賛は、時に相手の心に届かず、信頼関係にひびが入ることもあります。

フィードバックに関する本などでもよく言われていますが、相手の仕事の本質を見極めるためには、「なぜ?」を深掘りすることが有効です。

たとえば、こんなふうに想像してみます。

▶ このメンバーは、毎月広報物を納期までに必ず仕上げてくれる。それによってお客様へのご案内もスムーズ。
→ なぜか?
忙しくても、仕事の優先順位を柔軟に見直しながら時間を確保してくれているのだろうな。
→ なぜか?
自分の仕事に責任をもち、プロとしての自覚を持っているのだろうな。
→ なぜか?
お客様やチームの役に立ちたいという気持ちがあるからだろうな。

▶ このメンバーのプログラム進行はわかりやすく、安心して参画できる。
→ なぜか?
余裕のあるスケジュール設計と、明確な役割分担がされているから、みんなが迷わず動けているのだろうな。
→ なぜか?
プロジェクトメンバーの忙しさや状況に配慮して、全体設計しているのだろうな。
→ なぜか?
このプロジェクトの成功と、メンバーみんなの幸せを心から願っているから。

どうでしょう。
一つの良い行いに対して「なぜ?」を深掘りしていくことで、解釈に厚みが生まれ、
相手に感情を込めて、心からの言葉でフィードバックができそうな気がしませんか?

そして、相手のよい仕事を深く見ていくうちに、自然と感謝の気持ちが湧いてきて、
フィードバックにも、自分自身の熱が乗っていくのだと思います。

給与を支払っているとはいえ、仲間が自分の時間を使って仕事をしてくれていることを当たり前にせず、
「その中にある本質的な価値」を見つけて賞賛しながら、一緒に歩んでいきたいと思っています。

ちなみに、僕自身はポジティブフィードバックが得意な方ではないという自覚があります。
だからこそ、今もこうして自分なりに訓練を続けています。