先日、レゾナックテクノサービス様で、コーヒーを使った体験型の研修をやらせていただきました。

コーヒーの研修というと、

「おいしい淹れ方を学ぶ」
「豆や産地について知る」

といった内容を想像するかもしれません。

もちろん、それもコーヒーの楽しさです。

ただ、今回の研修で大切にしたのは、少し違うこと。

僕がこうした場で大切にしているのは、

「コーヒーを学ぶ」のではなく、「コーヒーで学ぶ」こと。

です。

同じコーヒーを飲んでも、感じることは違う

研修では、いくつかのコーヒーを飲み比べながら、

「どんな香りがするか」
「どんな味を感じるか」

を、それぞれ言葉にしてもらいました。

違いは感じている。

でも、いざ言葉にしようとすると、なかなか出てこない。

そんな場面がたくさんあります。

ところが、誰かが、

「ナッツっぽい感じがする」

と言うと、

「あ、それだ」
「確かにそんな感じがする」

と、周りから声が出てきます。

自分の中には感覚があるけれど、まだ言葉になっていない。

他の人の言葉を借りることで、自分の感覚が少しずつ輪郭を持っていきます。

これが、とても面白いところです。

味覚や嗅覚にも「広さ」と「深さ」がある

普段、僕は味覚や嗅覚について、

「広さ」と「深さ」

という考え方でお話ししています。

僕自身、コーヒーを仕事にしてきて、味覚や嗅覚は「才能」というより、経験によって少しずつ育っていくものだと感じています。

「広さ」は、どれだけ多くの味や香りを経験したことがあるか。

果物、花、ナッツ、チョコレート、スパイスなど、これまでの経験が多いほど、感じたものを結びつけられる候補が増えていきます。

一方で「深さ」は、その違いをどこまで細かく捉えられるかです。

例えば、ただ「柑橘っぽい」で終わるのではなく、

レモンなのか。
オレンジなのか。
グレープフルーツなのか。

さらに、その香りはフレッシュなのか、少し熟しているのか。

経験を重ねることで、感じ取れる解像度が少しずつ高くなっていきます。

これは、コーヒーだけの話ではないと思っています。

仕事でも、

「なんとなく違和感がある」
「なんとなくいいと思う」

で終わらせず、

「何が違和感だったのか」
「何が良かったのか」

まで言葉にすることができれば、次の改善やチーム内での共有につながります。

自分が何を感じているのかを捉え、それを相手に伝えられること。

これは、チームで仕事をする上でも大切な力だと思います。

正解のない問いから、会話が生まれる

途中では、

「このコーヒーを人に例えると?」

という問いも出しました。

すると、

「〇〇さんっぽい」

と、実際の同僚の名前が出てきたりします(笑)。

そこから、

「なんで?」
「確かに(笑)」

と会話が広がっていく。

途中からはかなりワイガヤして、まるで居酒屋のような雰囲気になっていました。

でも、こういう時間こそ大切なのだと思います。

正解のある質問では、どうしても「合っているか、間違っているか」を考えてしまいます。

一方で、

「どう感じた?」
「どう思った?」

という問いには、基本的に正解がありません。

だからこそ、自分の感覚を出しやすくなり、人の考えにも興味が向きます。

コーヒーは、コミュニケーションを滑らかにする

研修をやるたびに感じるのですが、コーヒーには不思議な力があります。

会議室でいきなり、

「お互いの価値観を話しましょう」

と言われると、少し身構えてしまいます。

でも、

「このコーヒー、どんな味がしますか?」

なら話しやすい。

一杯のコーヒーという共通のものが真ん中にあることで、人と人との間に少し余白が生まれます。

その余白が、コミュニケーションを滑らかにしてくれるのだと思います。

今回のアンケートでは、ありがたいことに満足度100%という結果をいただきました。

飲み比べそのものが面白かったという声だけでなく、普段あまり意識していない感覚や言葉について考える機会になった、という反応もありました。

主催者の方からも、うれしい感想をいただきました

終了後、企画を担当してくださった皆さまからも、ありがたいメッセージをいただきました。

参加された方からは、

「これまで味わったことのないコーヒーのおいしさに感動した」

「焙煎方法によって、ここまで味が変わることに驚いた」

「コーヒーの味わいを言葉にして共有する楽しさを知ることができた」

「本当に参加して良かった」

といった声があったそうです。

また、主催者の方からは、

「参加者にとって有意義な学びの機会になっただけでなく、社外の方と連携しながらイベントを運営した担当者にとっても、成長の機会になったと思います」

という言葉もいただきました。

これは、僕自身とても嬉しかったです。

研修というと、どうしても当日の参加者だけに目が向きがちですが、企画を考え、社内で調整し、当日まで一緒につくってくださる担当者の方もいます。

そうした方にとっても、新しい経験や学びにつながる場にできたのであれば、僕たちにとっても大きな意味があります。

そして、アンケートでは少し意外な結果もありました。

コーヒーの内容だけでなく、僕の自己紹介が印象に残ったという声や、途中で話した座禅について興味を持ってくださった方も多かったそうです(笑)。

コーヒーの研修から座禅の話まで。

どこに興味を持っていただけるかは分からないものですね。

こういう偶然の広がりも、対面で場をつくる面白さだと思います。

コーヒー屋なので、もちろん、おいしいコーヒーを届けることは大切です。

ただ、僕たちが届けられるものは、それだけではないと思っています。

一杯のコーヒーを真ん中に置くことで、人が話したり、考えたり、普段とは少し違う相手の一面を知ったりする。

コーヒーには、そんな時間をつくる力もあります。

レゾナックテクノサービスの皆さま、この度は貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

これからも企業や学校、地域の中で、コーヒーだからこそつくれる対話や学びの時間を増やしていきたいと思います。

企業研修・社内イベントのご相談について

株式会社ただいまでは、コーヒーを使った体験型の企業研修やワークショップを行っています。

例えば、

– 社員同士のコミュニケーションを深めたい
– 部署や世代を越えて話せる機会をつくりたい
– チームビルディングにつながる体験型研修を探している
– 社内イベントや福利厚生企画にコーヒーを取り入れたい

といったご相談に、目的や人数、時間、会場に合わせて内容をご提案しています。

「まだ具体的な内容は決まっていない」という段階でも大丈夫です。

「コーヒーを使って、こんなことはできるだろうか?」

というところから、一緒に考えています。

企業研修、社内イベント、学校・団体向け講座などをご検討の方は、株式会社ただいままでお気軽にお問い合わせください。

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