雑感

フィードバックの効用

株式会社ただいまでは、昨年度から「フィードバックの文化」を育て始めました。

ビジネスの世界ではよく聞く“フィードバック”という言葉ですが、
福祉・教育・行政といった分野では、まだあまり馴染みがない方もいるかもしれません。

フィードバックとは、
相手の行動に対して、賞賛や評価、そして改善点を伝えることです。

たとえば…

◾️ポジティブ・フィードバック
・仲間が素晴らしい仕事をしたとき
・地道な努力を積み重ねているとき

「それすごくよかったね!」
「ちゃんと見てるよ、ありがとう!」

と賞賛の言葉を伝えること。

◾️ギャップ・フィードバック(ネガティブフィードバック)
・ミスが繰り返されているとき
・視点が抜けていて、失敗のリスクがあるとき

「この部分、もう少し〇〇に注意できたら、さらに良くなると思う」
「ここは改善したほうがいいと思うんだ」

と率直に伝えること。

どちらのフィードバックも、組織を進化させていくうえで欠かせないものです。

効用を整理してみます。

ポジティブ・フィードバックの効用
・心理的安全性が高まり、ギャップフィードバックも受け入れやすくなる
・成功のノウハウがチームに共有され、仕事のレベルが底上げされる
・受け手の承認欲求が満たされ、やる気が自然と湧いてくる
・思ってもいなかった才能の原石に気づける(=「これ、案外得意かも?」)

ギャップ・フィードバックの効用
・ミスの発生確率を下げられる
・自分では気づけなかったクセや課題に気づける
・お客様への提供価値がより良くなる可能性が高まる

もちろん、日本人は「ハイコンテクスト文化(空気を読む文化)」の中で育っていて、
賞賛も、指摘も、どちらも口に出すのはちょっと勇気が要ります。

だからこそ、
フィードバックが日常的に飛び交う文化をつくるのは、簡単ではありません。

けれども私は、中長期的に見て
「360度、肩書き関係なく、縦横無尽にフィードバックが飛び交う会社文化」
を、ただいまの仲間と一緒に、つくっていきたいと思っています。

仕組みや制度だけでなく、何よりも大切なのは、

相手の成長を、心から願える人を増やすこと。

そして、その姿勢を
まず、代表である自分自身が一番体現していくこと。

それが、文化を育てる第一歩なのだと思っています。