二週間あいてしまいました。
学生との時間が多い一週間でしたね。
出来事と雑感
高校での心の授業
高校2年生を対象にした「健康課題授業」で、「心」をテーマにした授業を担当させていただきました。
学生たちは5つほどある授業テーマの中から、自分の興味に合わせて受講を選ぶ形式。
他の講師陣は学校の理事長や大学の教授といった、いわゆる“専門家”の方々。
その中で、僕のような立場に声をかけていただいたのは、少し異色だったかもしれません。
これまでやったことのないテーマでしたが、紹介でいただいたご縁。
こういう出会いは本当に嬉しいものです。
40名の学生を相手に、90分授業をさせていただきました。
「心」というかなり広いテーマだったので、
授業の前に担当先生に課題感をヒアリングしてから準備を進めました。
最終的に掲げたテーマは、「思い込み」と「刺激と選択」の2つにしました。
簡単ですが、トピックは以下の通りです。
- 無人島ワークで、自分の“思い込み”にハッとするイントロ
- 自分のキャリア事例から、「生き方レベルで思い込みは壊れる」ことを紹介
- 「やりたいことは、自分が知っていることからしか生まれない」という気づき
- 犬の例を使って、メタ認知とメンタルモデルの話
- 「人は、自分が見たいように世界を見ている」という視点
- ビクトール・フランクルの言葉から、「刺激と選択の間にあるスペース」の話
- 椅子坐禅で、メタ認知を“体験”する時間
- アランの『幸福論』を紹介して締めくくり
学生相手では、いつも匿名掲示板のslidoで
感想と質問を随時募集して回答しながらインタラクティブに進めています。
自分にとって初めてのテーマで、チャレンジでした。
その割には、学生からは答えきれない質問の数と、
今までいただいたことがなかった感想もいただき、少しは役に立てたのかなと。
いままで坐禅や宗教の勉強を通して、自分なりに心の扱い方を学んできました。
その経験が活きて、自分の武器が一つ増えたことを実感する時間でした。
もちろん、改善点はたくさんあったので、次回にむけてまたPDCAを回していこうと思います。
坐禅の効用
坐禅は、僕にとってもう何年も続けている習慣です。
愛知県にいた頃は、毎週日曜の朝6時から。
日立に戻ってからは、仲間と一緒に坐禅グループをつくり、
現在は約40名の方が朝と夜の坐禅会に参加してくれています。
(いつも住職にご指導いただきながら続けています)
瞑想やマインドフルネスなど、似たような概念もありますが、
ここではそれらの定義には触れず、あくまで「僕にとっての坐禅」を書きます。
坐禅をすることで得られる一番の利点は、
自分の心と体の状態に気づき、それを受け入れ、行動や言動を選択する力が強化されること。
例えるならば、
健康診断のようなもの。
状態を観察して、「じゃあ、これからどうするか」を考える時間です。
坐禅では、何もしないことをします。
呼吸が楽になる姿勢を見つけ、ただ座る。
すると、いろんなことが起こります。
- やらなければいけないタスクが頭に浮かび、つらくなるとき
- 気づいたらあっという間に時間が過ぎていたとき
- 水の中にいるような感覚で、体が溶けていくようなとき
- 呼吸が苦しくて、早く終わりたいと思うとき
- 体のどこかが痛み出して、そこに意識が向かうとき
初めて来られる方の感想を聞くと、
多くの方が「過去や未来のことを考えてしまって、頭がぐるぐるしていた」と話されます。
でも、それは脳の自然な働きなんですね。
大切なのは、考えを無理に消そうとしないこと。ただ「今、浮かんできたね」と気づくだけでいい。
住職がよく言うのは、
「自分は見ていないけれど、テレビがつけっぱなしで流れているようなものだよ」
その“テレビ”を見に行かず、ただ流れていることを知る。
その状態が、心を観察するということです。
教育心理学では、この力を「メタ認知(metacognition)」と呼びます。
自分の考え方・感情・注意・記憶などを、客観的に捉える力。
発達心理学では「脱中心化(decentering)」とも言われ、
自分の視点や感情にとらわれず、他者や状況を多面的に見る力を指します。
坐禅は、まさにこの力を鍛える訓練です。
続けてきて感じる変化を、3つにまとめてみました。
① 反射的に行動しなくなった
刺激や感情が生まれたときに、「一呼吸おいて選択する」力がつきました。
過酷な状況でも、以前より冷静でいられる気がします。
② 感情そのものを愛おしく感じるようになった
喜びや楽しさだけでなく、嫉妬や苛立ちも、
「自分という存在を形づくる大切な一部」だと感じられるようになりました。
③ 新しい刺激に興味を持つようになった
良し悪しは別として、
「未知の体験を通して自分がどんな感情になるのか」
に興味が湧いています。
知的好奇心に近い感覚かもしれません。
もともとは、学生時代に感じた
「お寺の雰囲気が好き」というただの好奇心がきっかけでした。
それが今では、自分の仕事や生き方にも影響を与えるほど、
大切な探究のテーマになっています。
これからも、坐禅を通して「心を扱う力」を深めていきたいと思います。
DariKさんへのインタビュー
創業当初からご縁をいただいている京都発 Bean to Bar の先駆者、Dari Kさん。
今回は学生によるオンラインインタビューにて、駐在員・広報ご担当の方にご協力いただきました。
一次情報に触れることで、学びの解像度がぐっと上がる時間になりましたね。
流通の仕組み、思想の深さ。
本当に学びの多いひとときでした。
DariKさんは、2011年設立の京都発のブランドです。
PNB-INSPiRE Ethical Fund 1投資事業有限責任組合(株式会社インスパイア)にてエクイティにて資金調達し、
その後、ロッテさんの傘下に入られました。
経営理念、ビジネスモデル、フェアトレードに関する考え方など勉強をさせていただいています。都内でランチしようとなったので、また伺います。
土曜日はフロッグス
いわきでの合宿後の様子が気になったのと、運営メンバーと直接話したかったので現地で参加。いよいよLEAPDAYまで約1ヶ月となりました。運営も選抜生もラストスパートですね。12月7日に水戸で開催します。よろしければふらっとお立ち寄りいただければ嬉しいです。会場でコーヒーもご提供しています。
https://www.ibarakifrogs.com/ibarakileapday2025
日曜日は日立市産業祭り
第47回日立市産業祭に土日出店。
これは、市内の新鮮な野菜や旬の魚介類、
市内事業所の自慢の逸品や高い技術力による工業製品・最新エコ家電の展示販売、国内親善都市(桐生市)、
友好都市(山辺町)の特産品の展示販売など、日立市の魅力がぎゅっと詰まったお祭りです。
僕は、日曜日に参戦してきました。
イベント出店て、一度になかなかあえなかった知り合いや
新しいご縁をいただけるので、楽しいのですよね。
もちろん売上もありがたいのですが。
2つほどプロジェクトが進みそうです。
来週は、、
年間でいつもやることに加えて、
難易度の高い新しい仕事の依頼も増えています。
12月には、とある雑誌に掲載いただくので、
それにむけた対応もしておかないとですね。
ありがたい限りです。
引き続き集中力を高く保って、進んでいきたいと思います。
読んだ本など
愚か者の身分
たまにふらっと映画館で映画を見たくなります。
さくっと調べて、運良く面白い映画に出会えました。
SNSで女性を装い、言葉巧みに身寄りのない男性たち相手に個人情報を引き出し、
戸籍売買を日々行うタクヤ(北村匠海)とマモル(林裕太)。
彼らは劣悪な環境で育ち、気が付けば闇バイトを行う組織の手先になっていた。
闇ビジネスに手を染めているとはいえ、時にはバカ騒ぎもする二人は、ごく普通の若者であり、いつも一緒だった。
タクヤは、闇ビジネスの世界に入るきっかけとなった兄貴的存在の梶谷(綾野剛)の手を借り、
マモルと共にこの世界から抜け出そうとするが──。
原作は、西尾潤さん。監督は、永田琴さん。
8月に新潟少年に行った時も、入所理由で闇バイトが急増していると聞きました。
自助努力が必要とされる世界で、自助努力ではどうしようもできない大きな流れもあったりしますよね。
人は生まれた身分を選ぶことはできませんが、それでも幸せになりたい権利はだれもが持ってます。
粛々と力をつけたいと、エネルギーを充電できました。

