スターバックスに関する興味深いニュースを見ました。
Starbucks ends 6-year Gen Z experiment after finding proof that human connection is better
https://fortune.com/2025/07/30/starbucks-gen-z-mobile-only-pickup-stores-closing-earnings/?utm_source=Roast+Magazine+%26+Daily+Coffee+News&utm_campaign=16c281397e-EMAIL_CAMPAIGN_6_14_2018_8_20_COPY_01&utm_medium=email&utm_term=0_8f24fab631-16c281397e-244963320
ニュースを要約すると、
スターバックスは、
Gen Z向けに2019年ごろから始めたモバイル注文専用「ピックアップ店舗」の実験を6年で終了し、順次通常のカフェに戻す方針を発表。
理由は、「取引的すぎて、ブランドの核である温かさや人とのつながりが欠けていた」、効率よりも人間的な交流を重視するため。
主なポイントは次の通りです。
・約80〜90店舗のモバイル注文専用店舗を2026年度末までに閉鎖または通常店舗へ転換
・モバイル注文自体は継続(全取引の31%を占める)
・「Green Apron Service」として1店舗あたり約1,500万円投資し、照明・座席・接客トレーニングなどを強化
・店舗デザインもより居心地の良い、地域に根ざした空間へ刷新
要するに、「早く・便利」から「居心地よく・つながれる場所」へ回帰していく方針ということですね。
日本以外のスターバックス成長は鈍化しています。
日本以外の既存店売上は6四半期連続で減少し、直近では北米で前年比2%の落ち込み。
中国市場では、ラッキンコーヒー(Luckin Coffee)に店舗数も差をつけられています。
・ラッキンコーヒー:約16,218店(2023年末) → 24,000店以上(2025年現在報道)
・スターバックス:約7,596店(2024年9月) → 7,700店以上(2025年報道)
しかしながら、
世界市場とは対照的に日本市場については、スターバックスの業績低下を示す報道はあまり聞きません。
むしろ全国で店舗が増加中という状況。直営で2,000店舗突破の勢いです。
日本国内では、コメダ珈琲が「居心地やゆったりとした時間を提供するフルサービス型カフェ」として人気を再燃しています。
国民性なのか、ターゲットの違いなのかはわかりませんが、
スターバックスがモバイルオーダーに代表される効率性を手放さずも、
デジタルではない領域に投資をしていく方針は、人間の根源的な欲求を示唆しているように感じます。
「誰かに会えるかもしれない」「話せるかもしれない」
偶然の出会いというワクワク感は、人間にとって根源的な欲求なのだということ。
これからの世代も同様に、人との交流を大切にする文化は変わらず必要とされるでようか。
その変化に今後も注視していきたいと思います。